フロント 2008年11月8日
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ヴィクトリアドレスに合わせて制作したブーケ(写真左)とデッサン
幸せな笑顔を花でお手伝い
「結婚式は“花”で出席者の記憶に残るようにしたいんです」と熱心に語る、来年3月に挙式予定の新郎新婦。「すてきな式になるよう考えましょう」と、笑顔で応えるブライダルフラワーデザイナーの竹前順子さん(43)。花嫁がブーケを持つタイミング、チャペルや会場内の装花の種類など、細かな打ち合わせが続きます。
竹前さんは年間300組以上のブライダルを手掛けています。「ぜひ竹前さんに」という女性の依頼が多く、ブーケを中心にブライダルの「花のある空間」をプロデュースしています。
定期的にパリを訪れ、流行を取り入れている竹前さんのブーケは、人気の白いカサブランカから、珍しいバラ、ゴールドパールと羽を使った個性豊かなものまでさまざま。
ドレスに合う花、新郎新婦の好きな花など希望を取り入れ、構想が決まるとデッサンを描きます。式に使うブーケは最少でも4点。メーン、ゲストテーブルなどの会場装花は10点以上。「花嫁さんの幸せな笑顔を思い浮かべながら描くんです」と、一枚一枚丁寧に手描きで仕上げます。1週間ほどで出来上がるデッサンには、竹前さんの独自の世界が表現されています。
フラワーの制作はいつも式当日。「自然な花の流れ」にこだわるブーケは、花にワイヤを巻くなど手の掛かる作業が繰り返されます。ブーケの制作、会場の装花のセッティングと、式に間に合わせるため時間との闘いが繰り広げられます。
式終了後も、「ブーケを保存したい」という希望があり、ブリザーブドフラワーにする作業もあります。華やかに見えるフラワーデザイナーの仕事は、早朝から深夜まで体力勝負です。
今年6月には、自分が経営するフラワーサロンを、ブライダルフラワーとヘアメーク一体型の店舗にリニューアル。ブーケや会場装花とヘアメークのトータルな依頼が増え、そのニーズに応え、時代に合ったブライダルを目指す事業家としての手腕も若い女性の心をつかんでいるようです。
「幸せな笑顔をお手伝いできる『幸せな仕事』です。式当日、映し出されたエンドロールに自分の名前があった時は感動しました」と竹前さんはほほ笑みます。新郎新婦の笑顔とSPECIAL THANKS(スペシャルサンクス)が竹前さんのパワーの源です。
(記事・清水ゆりか)

竹前順子さんプロフィール
1965年須坂市生まれ、同市在住。10代で花と出合い、20代でブライダルフラワーの道を目指す。パリを中心にデザイナーのコレクションやショーなどを通じて経験を積む。
2004年長野市内にフラワーサロンを開店。ブライダルフラワーを手掛けながら後進の指導に当たり、06年にNHK文化センター講師を務める。花・ブライダルの専門誌などで紹介され、活躍中